人がやる気になるための組織の役割

意欲がないと、そこから何も進まないことを痛切に感じます。もちろん、意欲がなくてもどうしてもやらなければならないことがあり、行動せざるを得ないことはありますが、自分にとってはかなりの負担になります。

自分のもつ最高の力を常に発揮し続けることはとても難しいことです。但し、やりたくないと思いながらやる仕事でも本人にとりたやすいことであれば素晴らしい成果を挙げることはもちろんありえます。たやすいこと=本人の能力に依存します。客観的に難しいことでも、本人に能力があればたやすくこなすし、能力がなければそれは困難なことになるからです。何かを行う能力に長けた人であれば、いやいやでも依頼者の満足水準をクリヤーすることができるんですね。

しかし、それも本人に意欲があればよりよい仕事ができるので、能力の如何に関わらず、やはり本人の意欲を喚起することが大切と分かります。

その次に能力を期待通りに発揮できる環境づくりを行い、必要な能力を身に着けてもらうことがマネジメント上重要なファクターになります。

  1. 意欲をもつ、
  2. やる気になることへのアプローチ、そして
  3. 次に能力を身に着けてもらうためのアプローチ

が求められるんですね。

やる気になれば、能力を身に着けることそのものについても能動的になれるので、やはりやる気になるようマネジメントすることが一義的に必要となります。

どのようにすれば意欲をもてるのか。個人的な課題と社会的な課題があります。

個人的な課題は

  1. 仕事を好きか嫌いか、
  2. 成長意欲があるか、
  3. 健康であるか、
  4. 他に心配はないか、

など多様です。

社会的な課題は、

  1. 社会性があるか、
  2. 人間関係構築の適性があるか、
  3. 承認欲求があるか

等々語りつくせない要素があります。これらすべてを仔細に分析し、ひとつひとつについて個別に対応することは困難です。

 なので、この組織、この職場で力を発揮したいという意欲を喚起するためには少なくとも

  1. 当該組織が何を目指しているのか、
  2. どのような仕事をしてもらいたいのか、
  3. どのようなことを期待しているにか、
  4. どのような見返りがあるのか

といったことのアナウンスを行うことが大事です。

そこで個人のもつさまざまなフックに引っかかる、琴線に触れるかどうかを待つしかありません。もちろん、

  1. 仕事の仕組みが明瞭で、
  2. わかりやすく、
  3. 適性に応じた業務が用意できること、そして
  4. 評価制度も含めて組織が個人を支援する取組み、
  5. 信頼できる、背中をみせてくれるリーダーの存在

も不可欠ですね。

ふと、どの組織でも上記は当てはまりますが、人がもっとも成果に影響を与える労働集約的知的産業である医療においてはなおさら必要な要素となります。マネジメントサイドはしっかりと上記を認識し仕組みづくりを行わなければなりません。

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